FX投資の基礎知識



欧州の個人投資家が金投資に注目

2008年のアメリカ・欧州の金投資の動向は?

ヘッジファンドが金関連の株式を保有する動きは、あまり金投資に熱心ではなかったアメリカや欧州の個人投資家をも動かしました。

WGC※の調査によれば、アメリカでの金貨や小口の金地金の需要は、2007年には16.6トンであったものが、2008年には77.8トンとなり、その伸び率はなんと370%にもなりました。

また、欧州では、2007年には9.6トンであったものが、2008年は173.8トンとなり、その伸び率は1718%となりました。

※WGC(ワールド・ゴールド・カウンシル)…世界的な金(ゴールド)の広報・調査機関です。

欧州で2008年に金(ゴールド)の需要が伸びた理由は?

上記のような背景としては、欧州の人々にとって予想外だった大手金融機関の経営危機があります。

個人投資家は、自分の資産を守るために投資用金貨や小口の金地金(50グラム、100グラム程度)を購入しました。

もちろん個々の購入量はヘッジファンドのような機関投資家には到底及びませんが、相当数の人々の注文が集中して出たことから、2008年後半には、金地金や投資用金貨を鋳造するアメリカのUSミントやオーストラリアのパース・ミントなど、多くの造幣局で、販売在庫が売り切れる事態となったのです。

なお、この個人投資家の金買い需要は、2009年になっても続きましたが、これは、市場の混乱から株価も為替市場も不安定になったことが後押ししたものといえます。

ちなみに、カナダのロイヤル・カナディアン・ミント(王立造幣局)は鋳造能力を4倍に増強して対応したそうです。


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