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金の売却制限「ワシントン協定」とは?

ワシントン協定とはどのようなもの?

かつての金本位制の名残もあって、世界各国の中央銀行では、準備資産として金(ゴールド)を保有しています。

ちなみに、かつては地上に存在する金(ゴールド)の4分の1に相当する、合計3万トン以上もの金(ゴールド)を各国の中央銀行が保有していました。

しかしながら、金(ゴールド)を保有していても金利が付くわけではありませんし、また、1990年代は、東西冷戦の終結によって唯一の超大国であるアメリカの影響力が突出する中で、何か差し迫って金融上の危機があるとか、またそれが予見されているわけでもありませんでした。

このような中、「ユーロ」という単一通貨への統合を控えていた欧州では、財政赤字補填などを目的として、各国の中央銀行により保有する金(ゴールド)の売却が増えていました。

これはやがて金価格の下げ要因となると同時に、金(ゴールド)などの鉱物資源の輸出が国家を支えていたアフリカを中心とする国々では、窮地に陥る懸念が高まっていきました。

そこで、これに危機意識を持った欧州の15の中央銀行は、金(ゴールド)の売却と貸し出し(リース)を制限する協定を結ぶことにしたのです。これが「ワシントン協定」と呼ばれるものです。

なぜ「ワシントン協定」と呼ばれるの?

「ワシントン協定」とは、1999年9月に、アメリカの首都・ワシントンで開催されたIMF(国際通貨基金)年次総会・世界銀行総会のために、各国中央銀行関係者が集まった機会をとらえて話し合いが持たれ、合意を得たことからこのように呼ばれています。


日本の経済力は以前ほど強くない?
ワシントン協定の中身は?
金(ゴールド)の保有量・外貨準備
1990年代に金が大量売却された理由は?
中央銀行が金売りから金買いに転換した理由

金の売却制限「ワシントン協定」とは?
金(ゴールド)の産出国ランキングは?
中央銀行が保有している金(ゴールド)の量は?
各国の金(ゴールド)売却の背景は?
IMFの保有金売却で金価格が高騰?


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