投資家の資金がコモディティー(商品)や商品ETFに流入
金融・経済危機は、投資や資産運用の世界を一変させたといわれています。というのは、かつて、株式や新興国の債券、デリバティブなどで運用していた機関投資家や個人投資家の資金が、いっせいにコモディティー(商品)や商品ETFに流入しているからです。
サブプライムローンショック直後は、商品市場へ流入した資金が商品価格を押し上げましたが、その後は、大口の機関投資家であるヘッジファンドなどの「利益確定売り」でいったんは下落しています。
とはいえ、リーマンショック以降の金融・経済危機によって、再び価格が上昇しています。
ETFとは?
ETFというのは、「エクスチェンジ・トレーディド・ファンド(Exchange Tarded fund)」の頭文字をとったものです。具体的には、取引所で売買される投資信託、すなわち上場投資信託のことを指します。
また、ETFは、特定の指数(インデックス)に連動するように設定されており、、上場株式と同じように取引することが可能です。
商品ETFとは?
商品ETFというのは、その名の通り、商品価格や指数に連動するタイプのETFのことをいいます。ちなみに、商品とは、次のものを総称していいます。
■エネルギー ⇒ 原油など
■貴金属 ⇒ 金(ゴールド)、銀、白金(プラチナ)など
■農産物 ⇒ 小麦、トウモロコシ、大豆など
なお、商品の現物自体を売り買いする、現物市場のほか、「商品を将来、売ったり、買ったりする権利」を売買する先物市場においても活発に取引が行われています。
商品ETFはどのようにして連動性を確保しているの?
商品ETFは、商品そのものに直接投資するほか、商品の値動きに連動する、いわゆるリンク債を組み込むことなどにより、商品の市場価格・指数との連動性を確保しています。
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