投資マネーのポートフォリオとは?
ポートフォリオのセオリーというのは、時代とともに変化しているといわれていますが、かつては預金、不動産、株に分散する「資産3分法がセオリー」とされてきました。その後、預金、不動産、株に金(ゴールド)を加えた「資産4分法」が広まるようになりました。
ちなみに、1990年代までのグローバル化以前でしたら、投資マネーの運用先を金融商品ごとに分ける「商品ポートフォリオ」でもよかったのかもしれません。
通貨ポートフォリオとは?
通貨ポートフォリオというのは、円をベースに複数の外貨建て資産を加えたポートフォリオのことをいいます。
具体的には、例えば、資産全体の30%を外貨で持つと決めたとすると、外貨資産の核となるドルを15%、リスク分散の意味でユーロを10%、金利を得る目的で豪ドルを5%組み入れるというような方法です。
なお、今日のようにグローバル化が進み、多くの個人投資家がドルやユーロなどの外貨預金や、外貨国債に投資する「グローバル・ソブリン・オープン」のような外貨建て投資信託を買うような時代にあっては、「商品ポートフォリオ」よりも「通貨ポートフォリオ」という考え方のほうが合っているといわれています。
通貨ポートフォリオに金(ゴールド)を加える理由は?
通貨ポートフォリオに金(ゴールド)を加えるのは、「金」が「セーフティ・アセット」、すなわち、「金」には信用リスクがないからです。
つまり、もしアメリカの財政が逼迫すればドルは暴落して価値を下げますが、発行体のない金(ゴールド)には破綻の心配がないということです。
それどころか世界が混乱すればするほど、その混乱とは無縁の金(ゴールド)は、存在価値を高めて光り輝くことになります。 |