サンフランシスコ平和条約調印後について
1951年9月8日、サンフランシスコ平和条約に調印することによって、連合国と日本の戦争状態は完全に終結し、翌年には、日本はIMFと世界銀行への加盟を果たしています。
また、1955年にはGATTへの加盟も果たし、戦後GHQ管理下であらゆる規制がかけられていた貿易についても、自由化の道を歩むようになっていったのです。
固定相場制により高度経済成長
日本は、1ドル=360円という固定相場制の恩恵を最大限に活用し、輸出主導による高度経済成長を遂げ、1964年には「先進国クラブ」といわれていたOECDへの加盟も果たしました。
なお、同年の日本で開催された東京オリンピックは、戦後日本の復興を世界に印象付けたといわれています。
ドルに対する不信感
アメリカは、第二次世界大戦直後は、圧倒的な経済力・軍事力を誇っていました。
しかしながら、ヨーロッパ諸国や日本の経済力の台頭により、アメリカ国外で保有されるドルが多くなったことから、1オンス=35ドルという金で保証されているはずのドルに対する不信感が募るようになっていきました。
そして、ベトナム戦争の長期化などもあり、アメリカの財政収支が悪化していったことから、ついに1971年8月15日、アメリカ大統領リチャード・ニクソンにより、「ドルと金の交換停止」が発表されたのです。
なお、この発表は、アメリカ議会の承認を得ずに行われるという異例の事態だっただけでなく、戦後の国際経済・通貨体制であったブレトン・ウッズ体制の突然の終焉を意味するものであったことから、「ニクソン・ショック」と呼ばれています。 |