円独歩安を是正する動き
常にではありませんが、主要3通貨(米ドル、ユーロ、日本円)のうち、いずれかの通貨だけが高くなりすぎたり、安くなりすぎたりすると、それを是正する方向か、あるいは他の通貨に同様の現象が見られる傾向があります。
つまり、「ドル独歩安」のあとは「ドル高」「円安」「ユーロ安」のいずれか、「円独歩安」のあとは「円高」「ドル安」「ユーロ安」のいずれかということです。
2007年5〜7月のサブプライム問題直前期は、「円独歩安」でしたから、それを是正する方向に動くと考えますと、その後は「円高」「ドル安」「ユーロ安」のいずれかが起きるはずだと考えられました。
実際、2007年8月のサブプライム問題勃発以降の8月〜9月のドル円、ユーロ円、ユーロドル相場の価格推移を見ますと、ドル円相場では、この時「円高」「ドル安」のどちらが起きているのかは判断できません。
次に、同時期のユーロ円相場を見ましても、「ユーロ安」「円高」のどちらが起きているのかは判断できません。
しかしながら、ユーロドル相場を見ますと、もみ合いとなっていますので、「ユーロ高」も「ドル高」も起きていないことがわかります。
つまり、この時に起きていたのは、「円高」であったと判断することができるのです。
なお、この時は、「円独歩安」が起きた後、その行き過ぎを是正するために「円独歩高」が起きたと考えることができます。
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