どのように分析するのですか?
2007年5月〜7月の世界中を巻き込んだサブプライム問題が勃発する直前の主要3市場(ドル円、ユーロドル、ユーロ円)の価格推移を見ながら考えてみます。
まずドル円相場を見ますと、5月から7月上旬にかけて1ドル=120円から124円へと推移しているのがわかります。
しかしながら、ドル円相場だけですと、この時点で「円安」なのか「ドル高」なのか判断できません。
そこで次に、同時期のユーロ円相場を見ますと、5月から7月にかけて1ユーロ=162円から168円へと推移しているのがわかります。
しかしながら、ここでもユーロ円相場だけですと、この時点で「ユーロ高」なのか「円安」なのか判断できません。
最後にユーロドル相場を見ますと、5月から6月にかけて1ユーロ=1.3600ドル〜1.3300ドルへと推移し、その後7月上旬にかけて再び1ユーロ=1.3600ドルのレベルに戻っているのがわかります。
つまり、ユーロドル相場はもみ合っていますので、「ユーロ高」も「ドル高」も起こっていないことがわかります。
このように、この時ドル円相場とユーロ円相場で起こっていたのが、実は「円安」であったということは、主要3通貨(米ドル、ユーロ、日本円)を取り巻く3つの市場(ドル円、ユーロドル、ユーロ円)を見ることにより初めて判断できるのです。
ちなみに、この場合は「円独歩安」といえます。 |