FX投資の基礎知識



商品相場が底堅くなる要因(2)

金ETF自体が金価格の下支え要因になっているとは?

まず、下支えとは、価格が下がらないような働きをすることです。

世界の金ETFの金保有残高は1300トンを超えたと見られていますが、世界の金市場が年間4000トン程度であることを考えますと、金ETFが金(ゴールド)の価格に与える影響は少なくないといえそうです。

実際、金ETFの保有残高が低下すれば金(ゴールド)の価格も低下し、保有残高が上昇すれば金(ゴールド)の価格も上昇するというように、金ETFの金(ゴールド)の保有残高とロンドンの金価格は、ほとんど相似形のように動いています。

もちろん、これらが因果関係にあることが理論的に証明されたわけではありませんが、実際に相関係数が高いことは確かなようです。

つまり、金ETFは誕生してからわずか数年で、金(ゴールド)の価格を左右するほどの巨大プレーヤーに成長したということなのです。

金ETFの需要は?

金ETFの需要は、相変わらず旺盛のようです。

金(ゴールド)の価格も普通の商品と同じように、需要と供給で決まりますので、需要(買い)が供給(売り)を超えれば価格は高くなり、逆に、供給(売り)が需要(買い)を上回れば価格は安くなります。

よって、今後も金ETFが継続的に金(ゴールド)の現物を購入していくのであれば、それは需要増につながりますので、それにつれて金(ゴールド)の価格も上昇していく可能性が高いと考えられます。

とはいえ、ヘッジファンドが利益確定のために金(ゴールド)を売却したり、IMF(国際通貨基金)が貧困国支援のために保有している金(ゴールド)を売却する構想を示したり、と供給が増えそうな材料もないわけではありません。

ただし、これらの材料は短期的なもの、あるいはせいぜい中期的要因にすぎませんから、長期的な視点で見れば、相場は上昇局面を描いていくのではないかと思われます。


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