安値とは?
安値がいつ訪れるのかを予測することは難しいですが、安値というのは、それ以上安い値段では売ろうとする投資家がいないか、あるいはそれ以下の値段では買おうとする投資家が売ろうとする投資家よりも多くなるポイントのことをいいます。
つまり、これが売り手と買い手の均衡点であり、相場の世界で「安値」といっているものです。
しかしながら、この安値は、その時点では判断することができません。
それはあくまでも、ある安値と思われる点から相場が上昇し、あとから振り返って初めて、そのポイントが安値だったと確認できるものだからです。
そして、安値が確認されれば、もうこれ以上相場は下がらないだろうと考える投資家が買いを入れてきます。
これは、それ以上下落しないのであれば、その時点で買えば利益を得られる可能性が高いからです。
高値とは?
安値から相場が上昇し、後から振り返って「高値」とわかるところまできたとします。
相場で利益を上げるためには、自分が買った後に他人がさらなる高値で買ってくれることが前提となりますから、それが高値であるとわかれば、もう誰も買いを入れません。
あえて損をする行動は誰もとらないからです。
つまり、この高値は、もうこれ以上の高値では買おうとする投資家がいないか、あるいは売ろうとする投資家の方が買おうとする投資家よりも多い地点といえます。
投資家というのは、安値も高値もその時点ではわかりませんが、常にそのポイントを確認しようとしています。
よって、相場で考えることは、投資家の行動均衡点である高値と安値を確認することによって、相場の方向を確認することであるといえます。
そして、そのような相場の方向を自分の合理的・効率的行動に利用するのが、テクニカル分析の本来の目的なのです。
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